
ホワイトニングにはさまざまな方法があります。目的や費用、効果の持続期間はそれぞれ異なり、自分に合った方法を選ぶことが理想的です。この記事では、代表的なホワイトニング手法の種類と効果の違いをわかりやすく解説します。
ホワイトニングとは?|歯を白くする仕組みと効果
ホワイトニングとは、専用の薬剤を使って歯の色素を分解し、歯そのものの色を明るくする審美的処置です。一般的な「歯のクリーニング」が歯の表面の汚れ(ステインや歯垢)を除去するのに対し、ホワイトニングは歯の内部の黄ばみに働きかけて白くする点が大きな違いです。
また、歯が黄ばんで見える原因にはコーヒーや赤ワインなどの飲食物、タバコ、加齢、遺伝などがあり、ホワイトニングはこれらによって沈着した色素を漂白剤で分解することで、本来の白さ、またはそれ以上の白さを目指すことができます。
歯科で受けられるホワイトニングの種類
① オフィスホワイトニング(即効性重視)
歯科医院で歯科医師や歯科衛生士が施術する方法です。高濃度のホワイトニング剤(過酸化水素など)を歯に塗布し、特殊な光やレーザーで活性化させることで、短時間で歯を白くします。
1回の施術で効果が出やすいため、結婚式や就職活動などのイベント前に人気がありますが、白さの持続期間は比較的短めで、費用も高くなる傾向があります。
当院では、ポリリン酸を活用した低刺激タイプのオフィスホワイトニング「Beyond POLUS(ビヨンドポーラス)」を導入しており、知覚過敏や痛みに配慮した施術が可能です。従来の方法よりも歯質を守りながら白さを引き出す、安全性と即効性を兼ね備えた治療法です。
② ホームホワイトニング(持続性重視)
歯科医院で作成したマウスピースと処方された低濃度の薬剤を使い、自宅でじっくりと歯を白くしていく方法です。1日1〜2時間の装着を2週間〜1ヶ月継続することで、自然な白さが得られます。
即効性はないものの、色戻りが少なく、白さを長く保ちたい方に適しています。
当院では、患者様それぞれの歯並びにフィットするカスタムマウスピースをお作りし、薬剤の使用方法やケアの注意点まで丁寧にご案内しています。ご自宅でのセルフケアでも安心して取り組めるよう、フォロー体制も整えています。
③ デュアルホワイトニング(総合効果重視)
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせた施術です。まず短期間でオフィスホワイトニングで白くし、続けてホームホワイトニングで維持することで、即効性と持続性の両方を兼ね備えます。
最も効果的なホワイトニング方法ですが、その分費用も高めになる傾向があります。
④ ウォーキングブリーチ(神経のない歯の漂白)
根管治療などで神経を失った歯は内部から黒ずんできます。こうした変色歯に対しては、歯の内側にホワイトニング剤を入れて数日間作用させる「ウォーキングブリーチ」が有効です。複数回の通院が必要ですが、審美的な改善効果は大きいです。
市販やサロンでできるセルフホワイトニング
歯科医院に通わず、自宅やホワイトニング専門サロンで行うセルフホワイトニングも人気があります。手軽さや価格の安さが魅力ですが、効果や安全性の点で歯科医院のホワイトニングとは大きな違いがあります。
市販のホワイトニンググッズ
ドラッグストアや通販などで手に入るホワイトニング製品には、ホワイトニング歯磨き粉、ホワイトニングジェル、LEDライト付きのホワイトニングキットなどがあります。これらは歯の表面に付着した着色汚れ(ステイン)を落とす効果はありますが、歯の内部に浸透して色を漂白する力はほとんどありません。
また、日本国内では過酸化水素を含む漂白剤の使用が医療機関に限定されているため、市販製品には濃度の高い薬剤は含まれておらず、医療ホワイトニングに比べて効果は限定的です。
ホワイトニングサロンの施術
セルフホワイトニング専門サロンでは、専用の照射器を使って自分で薬剤を歯に塗布し、光を当てて白くするというスタイルが主流です。ただし、こちらも薬剤に過酸化水素は含まれておらず、使用できるのは食品由来の成分などに限られます。そのため、着色汚れを軽減する程度の効果は見込めますが、歯の本来の色を明るくする「ブリーチング効果」は期待できません。
セルフホワイトニングのメリットと注意点
セルフホワイトニングのメリットとしては、
- 費用が安価(1回数千円〜1万円程度)
- 手軽に試せる
- 通院が不要
といった点が挙げられます。一方で、
- 効果に限界がある
- 人工歯や詰め物には効果なし
- 誤使用によるリスク(歯や歯茎の損傷など)
もあるため、本格的な白さを求める場合や、安全面に配慮したい場合には、やはり歯科医院での施術をおすすめします。
それぞれのホワイトニングを比較|効果・費用・持続期間
ホワイトニングを選ぶ上で、即効性、持続性、費用の違いは非常に重要な判断材料です。ここではオフィスホワイトニング・ホームホワイトニング・セルフホワイトニングの三種類について、特徴を比較していきます。
効果の出方・即効性の違い
- オフィスホワイトニングは、1回の施術で歯の白さを実感しやすく、短期間で仕上げたい方に最適です。
- ホームホワイトニングは効果が出るまでに2〜4週間程度かかりますが、色戻りしにくく、じわじわと自然な白さに近づける方法です。
- セルフホワイトニングは、歯の表面の着色汚れを落とすことが目的であり、本質的な漂白効果はほとんど期待できません。
費用相場とコストパフォーマンス
種類 | 費用目安 | 即効性 | 持続性 | 主な特徴 |
---|---|---|---|---|
オフィスホワイトニング | 約2〜5万円/回 | ◎ 高い | △ やや短い | 短期間で白さを実感できる |
ホームホワイトニング | 約2〜3万円/セット | ○ 普通 | ◎ 長持ち | 自宅でゆっくり白くする |
セルフホワイトニング | 数千円〜1万円程度/回 | △ 弱い | △ 効果が限定的 | 気軽に試せるが効果は軽微 |
白さの持続期間を比較
- オフィスホワイトニングは個人差がありますが、およそ3〜6ヶ月ほど効果が持続します。
- ホームホワイトニングでは、半年〜1年ほどの長期的な白さが期待できます。
- セルフホワイトニングは色素除去が目的のため、歯の白さという観点では「維持」よりも「その場の清掃」の意味合いが強く、持続性はほとんどありません。
このように、どのホワイトニングにもそれぞれの特徴があり、目的や予算、ライフスタイルに合わせて適切な方法を選ぶことが重要です。
セルフホワイトニングのメリットとしては、
- 費用が安価(1回数千円〜1万円程度)
- 手軽に試せる
- 通院が不要
といった点が挙げられます。一方で、
- 効果に限界がある
- 人工歯や詰め物には効果なし
- 誤使用によるリスク(歯や歯茎の損傷など)
もあるため、本格的な白さを求める場合や、安全面に配慮したい場合には、やはり歯科医院での施術をおすすめします。
ホワイトニングが向いている人・向かない人
ホワイトニングは多くの方に適した施術ですが、すべてのケースにおいて安全かつ効果的というわけではありません。ここでは、ホワイトニングが特におすすめできる方、そして注意が必要なケースをまとめます。
ホワイトニングがおすすめな方
- 歯の黄ばみ・くすみが気になる方
- 結婚式、面接、撮影など重要なイベントを控えている方
- 若々しく清潔感のある口元を手に入れたい方
- 第一印象をアップさせたい営業職や接客業の方
- タバコやコーヒーなどで着色がつきやすい生活習慣の方
これらの方は、ホワイトニングによって自然で健康的な印象を取り戻すことができ、自己肯定感や対人印象の向上にもつながります。
ホワイトニングに注意が必要な方・向かない方
- 重度の虫歯や歯周病が未治療の方
- 妊娠中・授乳中の方(安全性の観点から)
- 差し歯・詰め物・被せ物が多い方(ホワイトニングでは色が変わらない)
- 歯のエナメル質にひび割れがある方
- 過去に強い知覚過敏を経験したことのある方
まとめ|自分に合ったホワイトニングを選ぼう
ホワイトニングは、見た目の印象を大きく左右する「歯の白さ」を改善するための有効な手段です。しかし、どの方法にも一長一短があり、自分の目的やライフスタイルに合った選択をすることが何よりも大切です。
当院では、即効性に優れたオフィスホワイトニングと、持続力のあるホームホワイトニングを提供しており、患者様一人ひとりの希望や生活スタイルを丁寧にヒアリングした上で、最適なプランをご提案しています。
「できるだけ早く白くしたい」「しみない方法で安心して受けたい」「忙しいけど自分のペースで白くしたい」
そんなお悩みに、私たちは誠実にお応えします。
まずは、お気軽にご相談ください。