
インプラント治療は、歯を失った箇所にチタン製の人工歯根を埋め込み、人工歯を取り付ける治療法です。自然な見た目と噛み合わせを再現できる画期的な方法ですが、手術を伴うため、痛みや腫れが心配な方も多いでしょう。ここでは、インプラント手術中および手術後の痛みや腫れについて詳しく解説し、それらを緩和するための方法をご紹介します。
インプラント手術中の痛みについて
インプラント手術中は、局所麻酔を使用するため、ほとんど痛みを感じることはありません。麻酔が効いている間は快適に手術を受けられ、術後の痛みに対しても鎮痛剤を用いることで十分に対処が可能です。
骨造成が必要な場合の注意点
顎の骨が不足している場合には、インプラントを支える土台を確保するために骨造成手術が必要になります。これはインプラント成功の鍵となる処置ですが、通常の手術よりも術後の腫れや痛みが強くなる傾向があります。術前にはしっかりと説明を受け、納得のうえで治療を選択しましょう。
手術後の痛みと腫れのピークと緩和方法
術後の痛みは、麻酔が切れた数時間後から現れ、通常1〜2日がピークです。市販の鎮痛薬や処方薬を使用すれば、痛みはコントロール可能です。腫れは2〜3日後をピークに、1週間ほどで自然に引いていきます。
以下のような対処法も効果的です:
- 患部を冷やす(術後24〜48時間以内)
- 処方された抗生物質や鎮痛薬を指示通りに服用
- 激しい運動や長風呂は控える
- アルコール・喫煙は傷の治癒を妨げるため、最低1週間は控える
感染症のリスクと予防策
術後の感染症リスクを下げるためには、日常的な口腔ケアに加えて、次のようなポイントも大切です。
- 食後は軽くうがいをし、清潔を保つ
- 歯ブラシで患部を避けつつ周囲をやさしく磨く
- 定期的に歯科医院でチェックを受ける
- 喫煙は血流を悪化させ、治癒遅延や感染を助長するため、禁煙が望ましい
術後の生活で気をつけたいこと
術後は無理をせず、安静に過ごすことが重要です。腫れや痛みを助長しないよう、以下の点に注意しましょう:
- 食事は柔らかく冷たいものを選ぶ(例:おかゆ、ヨーグルトなど)
- 歯ブラシは柔らかいものを使い、傷口には直接当てない
- 寝るときは頭を少し高くする(腫れ軽減)
- 抗菌性の洗口剤を使用する(医院から処方されることも)
よくある質問(Q&A)
Q. 手術後に痛みが強くなってきたら?
A. 時間が経つにつれて痛みや腫れが悪化する場合は、感染症の可能性もあるため、すぐに歯科医院へご連絡ください。
Q. 腫れが引かないときはどうすれば?
A. 通常は術後1週間以内に腫れは引いていきます。2週間以上続く場合は異常が疑われるため、検診を受けましょう。
Q. 手術翌日から仕事に行ってもいいですか?
A. 軽作業であれば問題ありませんが、できれば手術翌日までは安静にし、体力回復を優先しましょう。
まとめ
インプラント手術後の痛みや腫れは、多くの場合一時的なものであり、適切な対応をすれば安心して乗り越えられます。術後の注意点を守り、定期的なメンテナンスを受けることで、インプラントの長期的な安定性と快適性を維持することができます。
不安な点がある場合は、どんなことでも遠慮なくご相談ください。当院では患者様の安心と納得を第一に、丁寧なサポートを行っております。